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答えは「NO」です。人間においても、両親の特徴をそのまま引き継ぐということはほぼありません。こう考えると競馬における血統も、大してあてにならないということになります。
しかし、競馬予想において血統理論というものは存在しており、しかもその血統理論で結果を残している方もいます。競馬と予想と血統理論。これらの関係性に関してまとめていきましょう。
目次
血統だけでは予想はできない
最初に断言しておくと、血統情報、血統理論のみで競馬の予想はできません。これは間違いありません。
では、なぜ血統理論が存在するかというと、競馬予想と血統理論が無関係ではないからです。このあたりを簡単に説明しておきましょう。
血統はあくまでも予想ファクターのひとつ
血統理論というものは、競馬予想に数多くある要素のひとつ。つまり前走成績や持ち時計、コース実績に騎手との相性など、数多い予想ファクターの一つに「血統」が存在するというのが正解でしょう。
血統だけで予想をしても結果は残らない場合がほとんどですが、血統という要素も予想に組み込むことで、予想の精度がより高くなる可能性はあるわけです。
競走馬の能力に血統が影響を与えているのは間違いない
競走馬の能力に血統が及ぼす影響は少なくありません。それは育成段階のことを考えれば理解できるかと思います。
人と会話ができない馬を育成するには、その馬の体型や性格を把握することが重要です。競走馬はデビュー前から育成牧場で育成を受けますが、この時にその馬の性格や体型とともに、育成方針を決める要素になるのが血統です。
もし、人と馬が言葉を使ってコミュニケーションをとることができるのであれば、話し合いでその馬の育成方針が決まるかもしれません。しかしこれは不可能です。育成担当者は体型や性格、そして血統などを参考に、その競走馬の能力を伸ばし、弱点を克服するような育成を行います。
幼いころから短距離のスピード馬として育成されれば、スピードがあり、スタミナはそこまで多くない馬に成長します。ダート馬の育成を受ければダートを走るための筋肉がつきますし、長距離を意識すればスタミナが強化されるでしょう。
育成段階で血統も考慮して育てられていると考えれば、血統はその馬の競走能力を決める大きな要素の一つと考えられます。
血統を知っていると予想精度は上がる
競馬の出馬表には、父馬・母馬・母父馬の情報が載っています。これが何を意味するのか?これは「血統は馬券予想に必要な要素の一つ」と考えられている証拠です。
血統が競走馬の能力と無関係であれば、わざわざ出馬表に血統を掲載する必要はありません。
予想ファクターが増える
競馬予想には多くの要素があります。実際にその馬が走ってきた過去の実績が要素の中心ではありますが、それだけではあありません。競馬の予想精度を高めるには、こういった要素をできるだけ多く持ちより、それらを総合して考えるのがベストです。
競馬の予想精度を高めるには、これらの要素をどれだけ数多く集め、検討できるかがポイントです。検討すべき要素のひとつが血統であり、血統を予想に含めるかどうかで予想精度にも影響が出るわけです。
血統は基礎だけ知っていればOK
競馬予想の精度を上げるためには、血統について勉強をする必要があります。とはいえ、そこまでがっつり勉強をする必要はありません。ある程度の知識、基礎的な知識だけ持っていれば十分予想に活用できます。そこで競馬予想に使えるポイントに関して紹介していきたいと思います。
血統に興味が出て、しっかり勉強をしたいという方には、以下の記事で血統の勉強方法を紹介していますので参考にしてください。
父馬と母父馬だけを見ればいい
馬券予想に血統を活用するといっても、見るのは2点のみ。父馬と母父馬だけです。競走馬はその両親から能力を受け継ぎます。つまり父馬と母馬の特徴が分かれば、その馬の能力や特徴をイメージできるということになるわけです。
ではなぜ「母馬」ではなく「母父」なのか?繁殖牝馬は一度のお産で1頭の仔を生みます。また、一度妊娠すると出産まで1年近くかかるため、1年に1頭の産駒しか残せません。一方種牡馬の場合、人気の種牡馬であれば1年で200頭前後の繁殖を行います。
つまり種牡馬と繁殖牝馬では、データの絶対母数が大きく違うということになります。そのため母馬を単体で見るのではなく、母馬はどんな父から能力を受け継いでいるのかを確認した方が、より信頼度の高いデータとなるわけです。
また、父馬(もしくはその系統)と母父馬(もしくはその系統)には相性のいい組み合わせがあり、この組み合わせを見るだけでも、競走馬の能力を判断できる材料となります。
こういった系統ごとの相性に関しては以下の記事で解説していますので参考にしてください。
スマホアプリでより見やすいものもある
競馬新聞や競馬情報サイトのほかに、出走馬の血統情報を確認する方法があります。それがスマホアプリ。競馬情報アプリの中には、手軽により多くの血統情報を入手できたり、馬券投票も同時に行えるアプリなどがあり非常に便利です。
競馬情報アプリで血統情報を手軽に入手したい方は、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
血統が大きくものをいうレースは?
競馬予想の大事な要素の一つである血統。この血統が特に大きくものをいうレースにはどのようなレースがあるでしょう?実際のレース条件を考えてみましょう。
特にデビュー戦で大きなポイントに
血統という要素が特に大きなポイントとなるのがデビュー戦です。デビュー戦に出走する馬は、それまでのレース実績がなく、前走実績や持ち時計といった要素が活用できません。そこで参考にするのが血統と調教状態です。
もちろんもっとも重視すべきは調教でしょう。実際に調教をどのくらい行っているか、どのくらいのタイムが出ているかは、レースに直結する大事な要素です。
そしてこの調教状態とともに重要になるのが血統による予想です。両親の系統からその馬の能力を推測し、実際のレースでどのような走りをするのかを予想します。すでにレース経験がある馬同士のレース以上に血統情報は重要な情報となります。
デビュー戦以外に未勝利戦など、2歳戦ではレース経験の少ない馬が多く、基本的に血統情報の占める割合は高くなります。
特殊な条件の時は確認しよう
2歳戦以外に血統の占める割合が高くなるのが「特殊条件」におけるレースです。例えば大雨が降ったときの競馬。血統により重馬場の得手不得手はありますので、こうした悪条件でも血統は意識したいところです。
馬場状態以外では、新潟の直線1000mのような、年に何度も行われない超短距離レースや、天皇賞・春、ステイヤーズSなどといった超長距離レースも、血統による影響が大きくなるレースです。
普段のレースではあまり血統を気にしたことがないという方も、こうした特殊条件と思われるようなレースでは、ぜひ血統欄を見る癖をつけておきましょう。
まとめ
競馬の予想に血統という要素を含めることで、より馬券成績を向上させることが期待できます。そもそも距離適性やコース適正を考える際、少なくとも血統を意識していることかと思います。この時点で、血統と競馬予想は密接な関係にあるといえます。
特に新馬戦を含め、実戦経験が少ない馬同士の戦いとなる2歳戦では、より血統情報は重要となりますし、超短距離戦や超長距離戦、さらに極端な重馬場など、特殊条件のレースでも血統情報は重要になります。
血統を予想に含めるといっても、細かい勉強は必要ありません。基本となる部分のみを理解するだけで、随分予想も変わってくるかと思いますので、簡単な部分だけでも頭に入れておきましょう。
血統の基本となる「系統」に関しては以下の記事で簡単に説明していますので、参考にしてみましょう。