競馬を楽しむ中で、血統というものに関心を持ったところで、難しい理論はなかなか身につかないものです。血統理論は学べば学ぶほど奥が深く、まじめに勉強をすることを考えると時間も必要です。
時間をかけて勉強したい方も、そこまで詳しくなる気はない方も、まずは2021年現在、結果を残している種牡馬・血統の特徴を把握しておくのがおすすめ。各種牡馬・血統の特徴を把握し、馬券に活かしつつ、血統に慣れていきましょう。
目次
2021年リーディングサイアーTOP10の特徴
まずは、2021年11月1日現在の種牡馬リーディングTOP10の主な特徴を確認しておきましょう。
種牡馬 | 馬場 | 距離 | 雨 | 成長 |
ディープインパクト | 芝 | 中距離 | 〇 | 早熟 |
ロードカナロア | 芝 | 短距離 | 〇 | 普通 |
ハーツクライ | 芝 | 長距離 | △ | 晩成 |
キズナ | 芝・ダート | 中距離 | ◎ | 早熟 |
ルーラーシップ | 芝 | 長距離 | △ | 晩成 |
キングカメハメハ | 芝・ダート | 中距離 | 〇 | 普通 |
オルフェーヴル | 芝 | 長距離 | ◎ | 晩成 |
エピファネイア | 芝 | 長距離 | △ | 早熟 |
ダイワメジャー | 芝 | 短距離 | ◎ | 早熟 |
ヘニーヒューズ | ダート | 短距離 | △ | 早熟 |
非常にざっくりとですが、上位種牡馬はこのような傾向の産駒が目立ちます。ここからは各馬の特徴をより詳しく見ていきましょう。
ディープインパクト産駒の特徴
現役成績 | 14戦12勝(GⅠ7勝) |
代表産駒 | コントレイル(クラシック三冠) ジェンティルドンナ(GⅠ7勝) グランアレグリア(GⅠ5勝) |
★ディープインパクト産駒の特徴
- 馬場適正…芝適性:高/ダート適性:並
- 適正距離…1600~2400m
- 降雨適正…芝(稍重~不良):◎/ダート(稍重):〇・ダート(重~不良):△
- 成長タイプ…早熟(3歳春前に急成長するケースあり)
- 血統ワンポイント…相性のいいBMSはノーザンダンサー系とMr.Prospector系
ディープインパクト産駒の特徴は、芝向きの軽いスピードと、勝負根性、そして直線での瞬発力です。ダート適性がないわけではありませんが、芝成績と比較すると芝の方が適正は高いといえます。
1400m以下の短距離戦や2500mでは以上の長距離戦ではやや成績が落ちるものの、その距離が苦手というより、マイルから中距離にかけての成績が抜群というのが印象でしょうか。重馬場適正も芝に関しては問題なく、ダートでも稍重までなら成績は落ちません。
ディープインパクト産駒は馬主や生産者の期待も高く、キッチリと仕上がってからデビューする産駒がほとんどです。そのため2歳戦に出てくるディープインパクト産駒は、「実戦で試す」ということはあまりなく、仕上がっているケースが多いため、2歳戦で好成績を残しています。
同時に3歳春のクラシックシーズンの頃に急成長を見せる産駒も多く、クラシックで好成績を残す馬が多いのはこのあたりが理由でしょう。
血統面の注目ポイントはBMS。スピードのあるMr.Prospector系と相性がいい傾向があります。ノーザンダンサー系の中では特にStorm Catに注目。父ディープインパクト×母父Storm Catの組み合わせからは、ダノンキングリー、キズナ、ラヴズオンリーユーなどGⅠ馬が多く誕生しています。
ロードカナロア産駒の特徴
現役成績 | 19戦13勝(GⅠ6勝) |
代表産駒 | アーモンドアイ(GⅠ9勝) サートゥルナーリア(GⅠ2勝) ダノンスマッシュ(GⅠ2勝) |
★ロードカナロア産駒の特徴
- 馬場適正…芝適性:高/ダート適性:低
- 適正距離…1000~1600m
- 降雨適正…芝(稍重):◎・芝(重~不良):△/ダート(稍重~不良):△
- 成長タイプ…早熟~普通
- 血統ワンポイント…相性のいいBMSはサンデーサイレンス系
現役時代短距離路線で圧倒的な成績を残したロードカナロア。産駒にもそのスピードが色濃く受け継がれています。とはいえ、中にはアーモンドアイやキングオブコージのように中長距離で結果を残している産駒もおり、短距離血統と決めつけてしまうのは危険かもしれません。
父系がMr.Prospector系で、アメリカでも実績を残している系統ということもあり、ダート適性が高いと思われるかもしれませんが、日本ではダートではあまり結果を残していません。ダートの重馬場適正も高くなく、ダート戦では1枚割引が必要でしょう。
2歳戦から活躍する産駒もいれば、古馬になってから実力を発揮するタイプもおり、成長タイプの判別が難しいところですが、そこまで早熟というイメージは強くない血統です。
相性のいいBMSはやはりサンデーサイレンス系。ディープインパクトやスペシャルウィークなど、芝適性の高い母父を狙いましょう。
ハーツクライ産駒の特徴
現役成績 | 19戦5勝(GⅠ2勝) |
代表産駒 | リスグラシュー(GⅠ4勝) ジャスタウェイ(GⅠ3勝) ワンアンドオンリー(GⅠ1勝) |
★ハーツクライ産駒の特徴
- 馬場適正…芝適性:高/ダート適性:並
- 適正距離…2000~2600m
- 降雨適正…芝(稍重):〇・芝(重~不良):△/ダート(稍重~不良):△
- 成長タイプ…晩成
- 血統ワンポイント…相性のいいBMSはMr.Prospector系
自身の国内GⅠ成績は有馬記念の1勝のみですが、その1勝が国内で唯一ディープインパクトに土をつけたレースというハーツクライ。産駒には長距離戦を戦うスタミナと、一発勝負で力を発揮する勝負強さが受け継がれています。
スタミナのある血統ではありますが、ダート戦で戦うパワーはそこまでではなく、適正は芝と考えていいでしょう。距離は長いほどよく、マイル戦や短距離戦では1枚割り引く必要があります。
雨に関しては芝の稍重までは走れますが、それ以上に悪化すると割引きたいタイプ。ダートは馬場状態にかかわらずあまり得意とはしていません。
自身はダービー2着など3歳春には頭角を現しましたが、産駒は古馬になってから本格化する馬が多く、晩成血統と考えて間違いありません。
Mr.Prospector系との相性がいいとしましたが、ほかにもロベルト系やネイティヴダンサー系からも優秀な産駒を送り出しており、BMSにはそこまでこだわらなくていいでしょう。
キズナ産駒の特徴
現役成績 | 14戦7勝(GⅠ1勝) |
代表産駒 | ディープボンド(21年阪神大賞典) ソングライン(21年富士S) バスラットレオン(21年NZT) |
★キズナ産駒の特徴
- 馬場適正…芝適性:高/ダート適性:高
- 適正距離…1400~2000m
- 降雨適正…芝(稍重):〇・芝(重~不良):◎/ダート(稍重):〇・ダート(重~不良):◎
- 成長タイプ…現状では早熟
- 血統ワンポイント…サンデーサイレンスの4×3に注目
ディープインパクトの後継種牡馬として注目されているのがキズナです。初年度産駒のデビューが2019年とまだ3世代しか産駒がいませんので、特徴も現状での判断になりますが、いきなり活躍馬を多数出しています。
父・ディープインパクトとの違いはダート戦も問題なくこなすという点。雨が降ると芝でもダートでも勝率が上がる傾向にあり、この点もディープインパクトとは違いがみられます。
適正距離の上限を2000mとしましたが、ディープボンドが3000mのGⅡを勝っているように、長距離適正がないわけではありません。今後の産駒の活躍次第では、この評価も変わってくるでしょう。
早い時期から活躍している産駒も多く、現状では早熟と判断しましたが、こちらも今後古馬になって本格化する産駒が現れるかもしれませんので注目したいところです。
血統面ではサンデーサイレンスの4×3というクロスに注目。「奇跡の血量」と呼ばれる配合で、このクロスを持つファインルージュやソングラインが活躍しています。
ルーラーシップ産駒の特徴
現役成績 | 20戦8勝(GⅠ1勝) |
代表産駒 | キセキ(GⅠ1勝) タンビュライト(18年AJCC) ワンダフルタウン(21年青葉賞) |
★ルーラーシップ産駒の特徴
- 馬場適正…芝適性:高/ダート適性:低
- 適正距離…2000~2600m
- 降雨適正…芝(稍重~不良):△/ダート(稍重~不良):△
- 成長タイプ…晩成
- 血統ワンポイント…相性のいいBMSはサンデーサイレンス系
国内GⅠのタイトルには手が届かなかったものの、国内GⅠに8度挑戦して掲示板を外したのは1回のみという堅実な成績を残しています。産駒にもこの堅実さは受け継がれており、GⅠ勝ち馬こそ少ないものの、GⅠ戦線で戦う馬を多く送り出しているのが特徴です。
産駒は芝適性が高く、やや晩成の傾向。しかも長距離戦で力を発揮するなど、イメージとしてはハーツクライ産駒に似た特徴を持っています。
ルーラーシップ産駒の血統面での大きな特徴は、サンデーサイレンスの血が入っていないこと。そのためサンデーサイレンス系の繁殖牝馬と配合しやすく、さらに血統にはトニービン、ノーザンテーストと底力のある血が多いのも特徴といえるでしょう。
キングカメハメハ産駒の特徴
現役成績 | 8戦7勝(GⅠ2勝) |
代表産駒 | ロードカナロア(GⅠ6勝) アパパネ(牝馬クラシック三冠) ドゥラメンテ(GⅠ2勝) |
★キングカメハメハ産駒の特徴
- 馬場適正…芝適性:高/ダート適性:高
- 適正距離…1600~2600m
- 降雨適正…芝(稍重~重):△・芝(不良):◎/ダート(稍重~重):◎・ダート(不良):△
- 成長タイプ…普通
- 血統ワンポイント…相性のいいBMSはサンデーサイレンス系だが
日本で唯一NHKマイルCと日本ダービーを連勝しているキングカメハメハ。中2週で1600mと2400mのGⅠを連勝するポテンシャルは強烈で、スピードとパワーを兼ね備えた名馬でした。産駒にもこのスピードとパワーが受け継がれており、距離や馬場を問わず好走する馬が目立ちます。
キングカメハメハはMr.Prospector系の種牡馬となりますが、その産駒には芝適性だけではなくダート適性を引き継いだ馬も多くいるのが特徴です。チャンピオンズCを勝ったホッコータルマエやチュウワウィザード、その前身レースであるジャパンCダートを勝ったベルシャザールもキングカメハメハ産駒になります。
血統面ではサンデーサイレンス系の繁殖牝馬と好成績を残していますが、特に相手を選ばず活躍馬を出しているのが大きな特徴でしょう。また、キングカメハメハの後継種牡馬として、ルーラーシップ、ロードカナロア、ドゥラメンテが結果を出しており、近い将来「キングカメハメハ系」という新系統が誕生するかもしれません。
オルフェーヴル産駒の特徴
現役成績 | 21戦12勝(GⅠ6勝) |
代表産駒 | ラッキーライラック(GⅠ4勝) エポカドーロ(GⅠ1勝) オーソリティ(21年アルゼンチン共和国杯) |
★オルフェーヴル産駒の特徴
- 馬場適正…芝適性:高/ダート適性:低
- 適正距離…2200~3200m
- 降雨適正…芝(稍重~不良):〇/ダート(稍重~不良):◎
- 成長タイプ…晩成
- 血統ワンポイント…サンデーサイレンスの4×3に注目
日本馬として唯一凱旋門賞で2度2着に入った名馬オルフェーヴル。その特徴は荒すぎる気性とスピード、そしてケタ外れの勝負根性です。これまでの産駒を見る限り、極端に気性の荒い産駒は見当たりませんが、今後の配合次第では、オルフェーヴルを超えるようなヤンチャな産駒が登場するかもしれません。
産駒は芝に強い適性を持つ反面、ダートではあまり好成績を残していません。雨馬場に関しては芝もダートも得意とする産駒が多く、天気が崩れるようなら評価を上げて予想をしたいところです。
距離の面では長距離に適性を見せる産駒が多く、このあたりも種牡馬自身のイメージとやや違う印象があるかもしれません。オルフェーヴルは長距離戦でも結果は出しましたが、気性が荒くかかり気味に追走していたように、長距離戦が得意であったわけではありません。このあたりは注意しましょう。
血統に関しては、サンデーサイレンスの4×3が出来上がる血統。今後注目のクロスですが、種牡馬の気性を考えると、このクロスが悪い方(気性難)に出る可能性もありますので注意しましょう。
エピファネイア産駒の特徴
現役成績 | 14戦6勝(GⅠ2勝) |
代表産駒 | デアリングタクト(牝馬クラシック三冠) エフフォーリア(GⅠ2勝) |
★エピファネイア産駒の特徴
- 馬場適正…芝適性:高/ダート適性:低
- 適正距離…1600~2600m
- 降雨適正…芝(稍重~不良):△/ダート(稍重~不良):△
- 成長タイプ…早熟
- 血統ワンポイント…サンデーサイレンスの4×3に注目
皐月賞、ダービーは惜しくも2着に敗れ、菊花賞でようやく大輪を咲かせたエピファネイア。古馬になってからもJCを制すなど、GⅠ戦線で活躍しました。父シンボリクリスエスの後継種牡馬として、わずか3世代の中からデアリングタクト、エフフォーリアというクラシック馬が誕生しています。
産駒は芝適性が高く、ダート戦は出走すら少ない状況。父系がHail to Reason系で、欧州の芝血統ということもあり、スピードよりもパワーに勝った芝馬が多く誕生しています。距離適性はマイルより長い距離。まだ3世代しかデビューしていないので、今後この傾向は絞られていく可能性もあります。
芝もダートも雨馬場は全くといいほど走っておらず、サンプルは少ないですが天気が悪い日のレースではやや割り引いて考えましょう。
血統面では、エピファネイアの母がシーザリオ。つまり産駒の4代前にサンデーサイレンスが入ることになり、サンデーサイレンスの4×3が期待できます。ちなみにデアリングタクトもこのクロスを持っており、今後もこのクロスに注目しましょう。
ダイワメジャー産駒の特徴
現役成績 | 28戦9勝(GⅠ5勝) |
代表産駒 | アドマイヤマーズ(GⅠ3勝) メジャーエンブレム(GⅠ2勝) コパノリチャード(GⅠ1勝) |
★ダイワメジャー産駒の特徴
- 馬場適正…芝適性:高/ダート適性:並
- 適正距離…1200~1800m
- 降雨適正…芝(稍重~不良):◎/ダート(稍重~不良):◎
- 成長タイプ…早熟
- 血統ワンポイント…Haloの4×3が好成績
3歳時に皐月賞を勝った後は、マイルから2000mを中心に活躍したダイワメジャー。サンデーサイレンス産駒の中では珍しく、瞬発力よりもスピードの持続性を受け継いだ競走馬でした。産駒にもこのスピードは強く受け継がれています。
産駒はダートでもそれなりの成績を残していますが、どちらかといえばやはり芝適性が高い種牡馬になります。距離は1800m以下に良績が集中しており、スピード特化型と考えていいでしょう。雨馬場は非常にうまく、馬場状態に関係なくスピード能力を発揮できる産駒が目立ちます。
これまでの産駒からNHKマイル勝ち馬が2頭、阪神JF勝ち馬が2頭出ているように、早熟のマイラータイプが産駒の中心。2歳戦からスピードを生かしたレースをする馬が多いのが特徴といえます。
血統面で注目したいのがHaloの4×3。このクロスを持つ産駒は、平均的に勝ち上がり率が高く、注目したいところです。日本でも活躍した母父だとタイキシャトルがこの血統にあたりますが、輸入繁殖牝馬でも、Haloのクロスの有無を確認しておきましょう。
ヘニーヒューズ産駒の特徴
現役成績 | 10戦6勝(米国) |
代表産駒 | モーニン(GⅠ3勝) アジアエクスプレス(GⅠ1勝) ワイドファラオ(19年NZT) |
★ヘニーヒューズ産駒の特徴
- 馬場適正…芝適性:低/ダート適性:高
- 適正距離…1000~1700m
- 降雨適正…芝(稍重~不良):△/ダート(稍重~不良):△
- 成長タイプ…早熟
- 血統ワンポイント…母父Mr.Prospector系とフジキセキに注目
現役時代はアメリカでG1を2勝しているヘニーヒューズ。ダートのスピード馬として産駒にもその高いダート適性とスピード能力を伝えています。
種牡馬自身が1200m、1400mのGⅠを勝っているように、産駒もマイル以下で活躍するスピード馬が中心となります。スピードはあるものの、雨馬場は不得手な馬が多く、天候が悪いときは少し割り引いて考えたい種牡馬となります。
活躍する産駒は2歳・3歳時から活躍する馬が多く、この点ではどちらかといえば早熟血統といえるでしょう。3歳春までで考えれば、芝の重賞でも勝ち負けできる馬が出ますので覚えておきましょう。
血統面ではStorm Catの血が入っており、ディープインパクト産駒との相性がよさそうに見えますが、これまでの活躍馬を見る限り、サンデーサイレンス系ではフジキセキ産駒と好相性。フジキセキは自身の産駒にもダート馬が多く、ダート適性が強調されるような配合がいいようです。
主要4大系統別産駒の特徴
ここまでは種牡馬別の特徴を解説してきましたが、すべての種牡馬の特徴をまとめるのは大変な作業になります。
そこで、主な系統別の特徴をまとめておきましょう。もちろんここで紹介した特徴とは違う産駒もいますが、系統別の特徴として覚えておきましょう。
ナスルーラ系の特徴
代表種牡馬 | ジャングルポケット サクラバクシンオー |
日本ではあまり残っていないナスルーラ系の種牡馬ですが、トニービンがナスルーラ系になりますので、繁殖牝馬には多く残されている血統です。
ナスルーラ系最大の特徴は豊かなスピードと激しい気性です。また、母系のよさを引き出すタイプの系統でもあり、母系が芝タイプなら芝馬が、ダートタイプならダート馬が誕生する血統でもあります。
配合相手の良さを生かすスピード血統も、気性面に問題が残ると覚えておきましょう。
ノーザンダンサー系の特徴
代表種牡馬 | ヘニーヒューズ クロフネ |
もともとは米国の血統ですが、その後枝分かれし、北米のみならず欧州でも日本でも大きな結果を残した系統がノーザンダンサー系です。
1980年代の日本競馬はノーザンダンサー系のノーザンテースト1強時代があり、そのころから続く日本の血統の多くにノーザンダンサーの血が残っています。
日本に残るノーザンダンサー系の特徴はスピード能力が高いこと。また、サンデーサイレンス系やMr.Prospector系との相性がいいという特徴もあります。
ターントゥ系の特徴
代表種牡馬 | ディープインパクト ハーツクライ オルフェーヴル |
大種牡馬サンデーサイレンスが所属する系統ですので、現代の日本競馬の中心となっているのがこのターントゥ系です。
ターントゥ系もノーザンダンサー系同様枝分かれして残っている系統で、系統によって特徴にも差がありますが、基本的にはスピードのある芝血統となります。
ネイティヴダンサー系の特徴
代表種牡馬 | ロードカナロア ルーラーシップ キングカメハメハ |
ネイティヴダンサー系から発展したMr.Prospector系から、King Mamboが登場し、その仔にキングカメハメハがいます。つまりキングカメハメハから連なる血統はすべてネイティヴダンサー系ということになります。
産駒には豊富なスピードが受け継がれていますが、Mr.Prospector系は芝適性が、フォーティーナイナー系はダート適性が高いのが特徴です。
血統勉強法3選
ここまで2021年現在活躍している種牡馬、系統の特徴を紹介してきましたが、これも血統理論の中では入口でしかありません。
本格的に勉強をするのであれば方法は3つ。どの程度の知識を得たいかで、勉強法も変わりますので、自身に合った方法を選びましょう。
細かな勉強法に関しては以下の記事で詳しく解説しています。
★おすすめの勉強法3選
- 血統専門書で本格的に学ぶ
- サイトで気になる馬の血統を学ぶ
- 手軽にスマホアプリで学ぶ
それぞれメリットやデメリットがあります。このあたりは以下の記事でそれぞれ詳しく解説していますので、興味のある方はご確認ください。
まとめ
競走馬の能力を決める一つの要素として血統があります。ただし、血統が占めるのは競走馬の能力の一部でしかありません。
競走馬の能力は、その馬の性格、幼少期の調教、入厩してからの環境、馬主の意向なども大きく影響しますので、血統だけにこだわらず、いろいろな要素の一つとして活用できるようにしておきましょう。
とはいえ、血統が予想に活用できるのは間違いありませんので、せっかく競馬を楽しむ以上、ある程度は知識を持っておくといいでしょう。