競馬で勝つには血統を予想に組み込むべきか?血統の基本を簡単解説

newspaper01 競馬 血統

競馬はギャンブルですが、これは見ている側からの意見。携わる方からすれば競馬は「ブラッドスポーツ」という認識になります。かつての名馬の血を後世に受け継ぎ、より強い馬、速い馬を育てるのがすべてのホースマンの目標となります。

ブラッドスポーツである競馬を予想する以上、この血統を無視することはできません。そこで競馬における血統の基礎的な知識や、現在活躍している血統の特徴をまとめていきましょう。

血統表はここだけ見ればOK

コントレイルさて、血統の話ですが、すでに面倒くさい、難しいと思っている方も多いのでは?

正直筆者も競馬歴が浅かった頃は、「血統とか覚えるの面倒くさいわ」と思ってたクチです。

しかし、この血統というものは、深く考える必要がなかったりします。そこで、血統に関して非常に基本的な部分を簡単に解説していきましょう。

父と母父の関係に注目

コントレイル02多くの場合、血統表は「5代血統表」が表示されます。つまり5代前まで遡って、血統を表示するものです。

少々乱暴ですが、、断言しておきます。血統を学び始める場合、3代以上前の血統は無視していいです。気にしても構いませんが、正直さほど重要ではありません。

血統表を見て、まず注目すべきは「父親(サイアー。上の画像の赤枠)」と「母馬の父(ブルードメアサイアー。上の画像の黄枠)」です。要するにお父さんと、母方のおじいちゃんです。

競走馬の能力をイメージする場合、重要になるのがこの父馬とBMS(ブルードメアサイアー)の関係性。まずはここだけ注目するようにしましょう。

ちなみにこの父馬とBMSは、多くの場合競馬新聞の馬柱にも表記されていますので、予想に活用する場合も、馬柱の情報のみで十分ということになります。

赤文字が示す意味

デアリングタクト
いろいろな馬の5代血統表を見ていると、時折赤文字表記になっている馬名があるかと思います。上の血統表は、2020年牝馬三冠を達成したデアリングタクトの5代血統表です。

「サンデーサイレンス」など3頭の馬名が赤文字となっていますが、これは同じ血が入っていることを表しています。5代血統表に同じ馬が入ることを「インブリード」もしくは「クロス」といいます。

インブリードがあるということは、同じ遺伝子を持っている血を掛け合わせていることになり、その血の特徴をより強く引き継ぐ可能性があります。反面血統的に考えると、いわゆる近親の血が混じっているということにもなり、気性難や体質虚弱といったデメリットが発生する可能性もあります

インブリードがある馬が特別強いということはありません。反対にこのインブリードが5代血統表にない血統(馬名がすべて黒文字)を「アウトブリード」と呼びます。

シャフリヤール
こちらは2021年の日本ダービーを制したシャフリヤールの5代血統表です。赤文字表記のない、いわゆるアウトブリード血統となっています。

インブリードでも、アウトブリードでも、強い馬は誕生します。この点は覚えておきましょう。

2021年最新版主要血統の特徴に注目

2020種牡馬ランキング
血統に関しては語り始めるとキリがありません。それこそ専門書籍が何冊も出ているほどですし、そもそも年々新しい血統が誕生するわけで、これを追いかけるのは血統のプロに任せましょう。

我々競馬ファンが、血統の何を知りたいかというと、「結局どの血統が強いの?」という点。競馬予想に役立つ情報です。

そこで2021年の中央競馬で好成績を残しているサイアー(父馬)の特徴をまとめておきましょう

現役最強種牡馬「ディープインパクト」産駒の特徴

  • 2歳戦で好成績
  • ダートと長距離ではやや割引
  • BMSはMr. Prospectorなど米国系のスピード血統と好相性

★ディープインパクトの血統と代表産駒

サンデーサイレンス
ウインドインハーヘア
母の父(BMS) Alzao
代表産駒 シャフリヤール(21年日本ダービー)
コントレイル(20年牡馬三冠)
グランアレグリア(GⅠ5勝)

2012年から2020年まで9年連続でリーディングサイヤーに輝き、2021年10月27日現在、2021年リーディングでもトップを快走するディープインパクト。産駒にも自身同様、鋭い決め手を持つ芝馬が多く、クラシックディスタンスで活躍する馬を多数輩出しています

★2020年条件別ディープインパクト産駒成績

条件 成績 勝率 連対率 複勝率
2歳戦 【34.25.22.89】 20.0% 34.7% 47.6%
3歳限定戦 【71.47.54.318】 14.5% 24.1% 35.1%
【217.178.175.1117】 12.9% 23.4% 33.8%
ダート 【35.10.27.202】 12.8% 16.4% 26.3%
1600m以下 【82.50.79.501】 11.5% 18.5% 29.6%
1800~2500m 【160.123.109.742】 14.1% 25.0% 34.6%
2600m以上 【9.17.6.60】 9.8% 28.3% 34.8%
牡馬 【135.102.114.704】 12.8% 22.5% 33.3%
牝馬 【116.84.84.579】 13.4% 23.2% 32.9%

ディープインパクト産駒の特徴として目立つのが2歳戦での好成績。ただし、早熟というわけではないので注意。ディープインパクト産駒は陣営の期待も大きく、デビューするということは必勝を期しての出走であるケースが多くなります。

早熟というより、2歳でデビューさせる段階で、きっちり仕上げてくる馬が多いということでしょう。

ほかの特徴としては、ダート戦、長距離戦で不振の傾向があること。ディープインパクトの母系の血統は、比較的スピード能力に偏った血統です。この特徴が強く出ると、スピードがありスタミナやパワーにかける産駒が出がちです。

ディープインパクト産駒を狙うなら芝の短中距離。飛びの大きな馬が多く、重馬場などはそこまで得意ではない傾向があると覚えておきましょう。

最強スプリンター「ロードカナロア」産駒の特徴

  • マイル以下に限らず中距離戦でも健闘
  • 長距離戦は出走自体が稀。ダートも苦手ということはない
  • サンデーサイレンス系のBMSと比較的好相性

★ロードカナロアの血統と代表産駒

キングカメハメハ
レディブラッサム
母の父(BMS) Storm Cat
代表産駒 アーモンドアイ(18年牝馬三冠・GⅠ9勝)
ダノンスマッシュ(GⅠ2勝)
サートゥルナーリア(GⅠ2勝)

現役時代は【13.5.1.0】という4着以下なしの成績を残したロードカナロア。出走はすべて1600m以下であり、歴代最高クラスのスプリンターといわれています。

そのため産駒も主にマイル以下で強さを発揮する馬が多く、芝短距離で強いスピードのある産駒が目立ちます

★2020年条件別ロードカナロア産駒成績

条件 成績 勝率 連対率 複勝率
2歳戦 【25.18.12.156】 11.8% 20.4% 26.1%
3歳限定戦 【40.51.39.349】 8.4% 19.0% 27.1%
【114.89.86.756】 10.9% 19.4% 27.7%
ダート 【55.41.48.404】 10.0% 17.5% 26.3%
1600m以下 【109.95.97.795】 9.9% 18.6% 27.5%
1800~2500m 【53.31.32.323】 12.1% 19.1% 26.4%
2600m以上 【3.1.1.17】 13.6% 18.2% 22.7%
牡馬 【94.67.62.814】 13.2% 22.5% 31.2%
牝馬 【66.57.65.636】 8.0% 14.9% 22.8%

ロードカナロア産駒の成績を見ると、そこまで短距離で好成績というわけではない点が目立ちます。生産者もロードカナロアの血にはスタミナが足りないと感じているのか、スタミナを補完されている産駒も多く、中距離戦でも十分戦える産駒が多いということは覚えておきましょう。

もうひとつの特徴は、好成績が比較的牡馬に偏っていること。アーモンドアイがいながらこの成績ですから、これは特徴的なポイントと考えていいでしょう。

SS×TBの最高傑作「ハーツクライ」産駒の特徴

  • 勝ちきれないものの上位に入るケースが多い
  • どちらかといえば晩成型が多い
  • 好相性のBMSはMr. Prospector系よりもノーザンダンサー系

★ハーツクライの血統と代表産駒

サンデーサイレンス
アイリッシュダンス
母の父(BMS) トニービン
代表産駒 サリオス(19年朝日FS)
リスグラシュー(GⅠ4勝)
ワンアンドオンリー(14年日本ダービー)

1990年代の日本競馬を席巻した3頭の種牡馬、トニービン、ブライアンズタイム、サンデーサイレンス。この中で、父サンデーサイレンス×母父(BMS)トニービンという組み合わせは、多くの活躍馬を輩出した組み合わせてとして、2000年代前半の日本競馬で多く活躍しました。

ディープインパクトに国内で唯一の土をつけたハーツクライを筆頭に、エリザベス女王杯2勝のアドマイヤグルーヴ、99年の日本ダービーを勝ったアドマイヤベガもこの血統でした。

ハーツクライはディープインパクトを倒した馬ですが、国内GⅠはその有馬記念のみ。日本ダービーや宝塚記念、JCでは勝ちきれず2着と、安定して好走するものの、勝ちきれない競馬の多かった馬。不思議なことにこの傾向は産駒にも受け継がれているようです。

★2020年条件別ハーツクライ産駒成績

条件 成績 勝率 連対率 複勝率
2歳戦 【16.27.13.106】 9.9% 26.5% 34.6%
3歳限定戦 【27.23.29.226】 8.9% 16.4% 25.9%
【92.86.78.704】 9.6% 18.5% 26.7%
ダート 【40.32.29.299】 10.0% 18.0% 25.3%
1600m以下 【41.44.34.311】 9.5% 19.8% 27.7%
1800~2500m 【78.66.64.618】 9.4% 17.4% 25.2%
2600m以上 【9.8.5.79】 8.9% 16.8% 21.8%
牡馬 【77.67.59.517】 10.7% 20.0% 28.2%
牝馬 【54.50.45.453】 9.0% 17.3% 24.8%

全体的に注目すべきは勝率と比較すると連対率、複勝率が高いという点。父同様ここ一番で勝ちきれない馬が目立ちます

種牡馬のタイプとしては、中距離を中心に芝ダートを問わず上位をにぎわすパワータイプ。比較的軽いスピードタイプが多いサンデーサイレンス系の種牡馬の中では珍しいタイプといえます。

どちらかというと晩成の馬が多く、2歳戦や3歳戦では積極的に狙いにくい種牡馬といえます。

国内無冠の大器「ルーラーシップ」産駒の特徴

  • 血統表にサンデーサイレンスがいない珍しい良血血統
  • 基本的な能力の高い産駒は多いものの決め手に欠ける産駒が多い
  • BMSはサンデーサイレンス系と好相性

★ルーラーシップの血統と代表産駒

キングカメハメハ
エアグルーヴ
母の父(BMS) トニービン
代表産駒 キセキ(17年菊花賞)
メールドグラース(豪GⅠ1勝)

キングカメハメハ×エアグルーヴという、サンデーサイレンスの要素がない超良血馬。そのためサンデーサイレンス系の繁殖牝馬の繁殖相手として活躍しています。

産駒からは菊花賞を勝ち、GⅠ戦線で長く活躍したキセキなどがいるものの、超がつくような強豪馬はいません。

このことからもわかるように、全体的な能力は高いものの、絶対的な武器がない馬が多いのが特徴といえます。

★2020年条件別ルーラーシップ産駒成績

条件 成績 勝率 連対率 複勝率
2歳戦 【17.19.24.166】 7.5% 15.9% 26.5%
3歳限定戦 【45.33.44.441】 8.0% 13.9% 21.7%
【79.75.78.671】 8.7% 17.1% 25.7%
ダート 【37.32.48.395】 7.2% 13.5% 22.9%
1600m以下 【39.23.41.372】 8.2% 13.1% 21.7%
1800~2500m 【67.75.77.597】 8.2% 17.4% 26.8%
2600m以上 【6.13.12.66】 6.2% 19.6% 32.0%
牡馬 【70.61.77.511】 9.7% 18.2% 28.9%
牝馬 【44.40.50.495】 7.0% 13.4% 21.3%

取り立てて苦手な条件がなく、2歳戦からそれなりに活躍する馬を輩出しています。さらに細かく傾向を見ると、芝の中長距離が活躍の場。ダートでも走りますが、どちらかといえば芝の方が合うようです。

基本的な能力が高い馬が多く、重馬場も苦にしない産駒が目立ちます。特にダート戦の重馬場では強さを見せているのが特徴といえるでしょう

ディープインパクトの後継最有力「キズナ」産駒の特徴

キズナ

  • 産駒の傾向はディープインパクト産駒に近い
  • 芝の中距離でより好成績が目立つ
  • BMSはMr. ProspectorやSeattle Slewなど米国系血統と好相性

★キズナの血統と代表産駒

ディープインパクト
キャットクイル
母の父(BMS) Storm Cat
代表産駒 ファインルージュ(重賞2勝)
ソングライン(重賞1勝)

2019年に種牡馬デビューを果たした13年ダービー馬のキズナ。父はディープインパクト、母は98年の桜花賞を勝ったファレノプシスを輩出しているキャットクイルです。

ディープインパクトの後継種牡馬としての期待は大きく、デビュー後から多くの良血馬と繁殖を行っています

★2020年条件別キズナ産駒成績

条件 成績 勝率 連対率 複勝率
2歳戦 【30.23.26.179】 11.6% 20.5% 30.6%
3歳限定戦 【56.46.31.452】 9.6% 17.4% 22.7%
【71.63.53.473】 10.8% 20.3% 28.3%
ダート 【40.36.26.287】 10.3% 19.5% 26.2%
1600m以下 【42.39.35.341】 9.2% 17.7% 25.4%
1800~2500m 【65.57.39.371】 12.2% 22.9% 30.3%
2600m以上 【1.1.0.9】 9.1% 18.2% 18.2%
牡馬 【55.44.38.381】 10.6% 19.1% 26.4%
牝馬 【56.54.41.369】 10.8% 21.2% 29.0%

ディープインパクトの後継種牡馬として、かつてディープインパクトの種を付けた繁殖牝馬が、キズナの種を求めるケースが増えています。そのため繁殖牝馬のレベルが非常に高く、産駒数はまだそこまで多くないものの、かなりの好成績を残しています

産駒の傾向はディープインパクトに似ていますが、より芝の中距離路線での好成績が目立ちます。22年以降、三歳クラシック戦線などでも活躍馬がより多く誕生するかもしれません。

血統知識を馬券に活用しよう

Baken
血統に関する知識は持っているだけではもったいありません。せっかく身に着けた知識ですから、しっかりと馬券予想に活用しましょう

どのように活用できるのかは、いろいろな方法がありますが、主な方法をご紹介します。

基本は兄姉をイメージ

クロノジェネシス
もっとも分かりやすいのは兄姉をイメージすること。競馬界で兄や姉といえば、同じ繁殖牝馬の仔のことを指します

例えば2021年宝塚記念を勝ったクロノジェネシス。クロノジェネシスの母はクロノロジストで、1歳上に姉のノームコア(父・ハービンジャー)がいます

この2頭、姉妹だからといって、その特徴が似ているわけではありません。クロノジェネシスは秋華賞、宝塚記念2勝。有馬記念と4つの中長距離GⅠを勝っています。一方ノームコアはヴィクトリアマイル勝ち馬。主戦場はマイル~2,000mですので、活躍している距離が違うということになります

ノームコアここで考えるべきが、父馬の存在です。両馬の母クロノロジストは父クロフネ、母父はサンデーサイレンスです。ここにノームコアはノーザンダンサー系でアメリカのスピード血統であるハービンジャーをつけています。結果、ノームコアはどちらかというとスピードが勝った競走馬になりました。

一方クロノジェネシスには、ヨーロッパで活躍したナスルーラ系のバゴを種付け。スタミナとパワーが特徴のヨーロッパ血統を付けたために、スピードよりもスタミナが伸び、芝の中長距離で活躍する馬となっています。

兄・姉からイメージするのは、母馬からその馬のポテンシャルを、父馬からその馬の特性をとらえると比較的イメージしやすいでしょう

ロマンで買うのも馬券を楽しむ秘訣

競馬新聞
競馬はギャンブルです。ギャンブルである以上、「勝つ」のが目的であることは間違いありません。しかし同時に競馬はブラッドスポーツです。脈々と受け継がれる血を参考に、ロマン派の馬券戦略も楽しみ方の一つとしてあります

例えば昔応援していた馬の弟が条件戦に出ている、かつて馬券でお世話になった馬の仔が出ているなど、買った馬の血統を覚えておくと、ロマン派の馬券戦略も可能となります。

こうした楽しみ方ができるようになれば、馬券の楽しみ方も増え、さらに競馬が楽しくなるでしょう

知っているともっと競馬が好きになる血統小噺

トウショウボーイ
最後にこれまで重ねてきた日本競馬の血統から、ちょっと気になる小噺を2つほど紹介します。もちろんこれを知ったからといって馬券が当たるようになるわけではありませんが、競馬仲間などに話すと一目置かれるかもしれません。まぁ、一目置かれなくても、苦情は受け付けませんが…。

では、ちょっとして豆知識的な感じでお楽しみください。

親子で無敗の三冠馬になったコントレイルとなれなかったトウカイテイオー


2021年現在、最新の牡馬クラシック三冠馬といえば、2020年に無敗で三冠を制したコントレイルとなります。このコントレイル、日本競馬史上8頭目の牡馬三冠馬であり、史上3頭目となる「無敗の三冠馬」となりました。

コントレイルの父はディープインパクト。つまりコントレイルは史上初めて、親子で無敗で三冠を制した馬ということになります。しかしこの史上初の親子無敗制覇、かつて別の親子が、達成間近まで届きながら達成できなかった記録でもあります。


その親子が、父シンボリルドルフと、その仔トウカイテイオー。父のシンボリルドルフは競馬界の「皇帝」と呼ばれ、史上初、無敗でのクラシック三冠制覇を成し遂げた怪物。その後もGⅠで7勝を挙げる伝説の名馬です。

しかし種牡馬としてのシンボリルドルフの成績は芳しくなく、1頭のGⅠ馬しか残していません。その1頭がトウカイテイオーです

トウカイテイオーは、デビュー前から厩舎関係者が「ダービー馬が来た」というほど期待をかけられており、関西馬ながらデビュー戦は東京と同じ左回りの中京競馬場が選ばれ、2戦目、3戦目はライバルと戦わないOP特別が選ばれていずれも楽勝。ムチを使わないどころか、騎手が一度も追うことなく3連勝を決めます

トウカイテイオ-

初めての関東遠征は若葉S。ここもトライアル重賞を避け、2000mOPのOP特別が選ばれます。若葉Sでも当然のように追うことなしで圧勝したトウカイテイオーは、皐月賞では重賞未勝利にも関わらず単枠指定(※当時人気を集める馬は、1枠に1頭となるようになっていた)となります

迎えた皐月賞。ここでもトウカイテイオーはムチも使わず大外を涼しい顔で駆け上がり、あっさり勝利。無敗の皐月賞馬となります。迎えた世代最強馬決定戦のダービー。単枠指定で大外の8枠20番となりますが、このレースでも大外ひとまくりの完勝。ほかのライバルたちに何度戦っても勝てる気がしないとまで言われる存在になります。

無敗の二冠馬となり、残るは秋の菊花賞のみでしたが、このダービー後に骨折していたことが判明。菊花賞には出走がかなわず、親子による無敗の三冠馬の夢は消えることになります。

その後もトウカイテイオーはジャパンカップ、有馬記念を制しGⅠ5勝。この馬の実力を考えれば、出走できる状態であれば、菊花賞を制していたと考えるのが自然でしょう。

日本競馬史上で3頭しかいない無敗の三冠馬。そのうち2頭が無敗の三冠馬と無敗の二冠馬を送り出していることを考えると、将来コントレイルの仔から怪物が誕生するかもしれないという期待に胸が膨らみます。

トウショウボーイとシービークインの初恋

シービークイン
もうひとつはちょっと珍しい馬の初恋のお話。1970年代後半、皐月賞、有馬記念、宝塚記念を勝ち、ライバルのテンポイント、グリーングラスとともに「TTG時代」を築き上げた天馬・トウショウボーイ

このトウショウボーイのデビュー戦には、のちに重賞を3勝する1頭の牝馬がいました。その名はシービークイン。デビュー戦はトウショウボーイが勝ち、シービークインは5着に敗れました。

時は流れ、重賞を3勝したシービークインは繁殖生活に入ります。初めての繁殖相手は、テスコボーイが予定されていましたが、種付け権が入手できず、テスコボーイの仔でありこの年種牡馬デビューとなるトウショウボーイが種付け相手となります。

ミスターシービーデビュー戦以来の再会を果たし、種付けも問題なく終了。そしてこの2頭から生まれたのが、のちの三冠馬ミスターシービーとなります

翌年以降も種付けを繰り返したシービークインですが、2年目の種付けが死産に終わってしまった影響もあり、その後は1頭の仔も残せませんでした

シービークインはデビュー戦で出会った初恋の相手、トウショウボーイの仔のみをこの世に残しこの世を去りました。その仔が父トウショウボーイが達成できなかった夢、クラシック三冠を達成しているというのはなにか特別なドラマがあるように思えてしまいます。

まとめ

Race01
競馬を楽しむ以上、血統に関する簡単な知識を持っていることをおすすめします。もちろん「そんなもん関係ない」といわれてしまえば返す言葉もありませんが、それでも競馬がブラッドスポーツである以上、血統を知り、その血統が起こすドラマを見守ることも競馬の楽しみ方の一つとなるでしょう。

血統を馬券に活用する場合は、あくまでも多くの予想ファクターのひとつとして考えましょう。すべてが血統のデータ通りには決まりません。それもまた競馬の面白いところでもあります。

血統は代を重ねるごとにどんどん新しいデータが登場します。基本を知り、あとはイメージができる程度にしておくと、この先の変化にも十分対応できるようになりますので、簡単な部分だけでも覚えておきましょう

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