ある程度競馬の経験を積むと、馬券の成績も安定してきます。これが勝っている状態で安定すれば問題ないのですが、大抵の場合はマイナスの状態で安定してしまうものです。ある程度予想に関する知識が身に付き、自分なりのスタンスが確立できてしまうと、ここから劇的に的中率を上げるのは難しいでしょう。
こういった方には予想に新たな要素を採り入れるのがおすすめ。そこでおすすめしたいのが「血統」という要素です。ただし血統理論はそんなに簡単に身につくものではありません。そこで紹介したいのが血統の専門本です。
この記事では、血統を学べるおすすめの本を紹介し、どのように馬券に活用するかを解説していきましょう。
目次
2021年最新版おすすめ血統本3選
まずは血統の勉強におすすめの本を3冊厳選して紹介しましょう。血統の勉強といっても、基礎知識には個人差があるかと思います。ある程度血統知識がある方と、まったく血統に関する知識がない方では、選ぶ本も変わってくるでしょう。
そこでここでは「入門編」、「実践編」、「本格派」にわけて紹介していきましょう。
おすすめ①田端到・加藤栄の種牡馬事典 2020-2021
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まずは血統に関する知識があまりない、勉強をこれから始めるという方におすすめの入門書がこちらです。
血統には長い歴史や、ある程度の理論が存在しますが、こうした難しい話はほどほどにし、実際に行われたレース結果から、どういったレースでどのような血統を狙うのがいいのかということを分かりやすく解説しています。
著者の2人は、ある程度競馬歴があり、競馬関連雑誌などを読んでいる方にはおなじみの2人。血統別のデータ収集などに定評がある2人が、競馬初心者にもわかりやすく、会話調で話を進めてくれるため、非常に読みやすい1冊です。
毎年最新版を発売しているのもおすすめポイントのひとつ。毎年のように新たな血統が登場する上、血統は年齢によってある程度変化するといわれています。こういった部分にも対応できるおすすめ本になります。
おすすめ②亀谷敬正の競馬血統辞典
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血統理論を実際に馬券に活用するのであれば、実際にこのスタンスで競馬予想をし、結果を出している方に教えを乞うのが最も理論的。そこでおすすめしたにのが亀谷敬正さんの著書です。
亀谷さんは独自の血統理論をベースに、競馬専門誌やTV番組などで人気の予想家です。また、自身で解説したYoutubeチャンネルでも、自身の血統理論を分かりやすく解説。そのYoutube番組をまとめたのがこの本になります。
亀谷さんは単に血統が好きなだけではなく、血統理論を予想に結び付ける専門家です。その亀谷さんの血統理論を学べる1冊は、実際の馬券戦略に直接役立つ「実践編」と呼べるでしょう。
単に血統の勉強をするだけではなく、その知識を直接馬券に活用したい方はぜひご一読いただきたい本です。
おすすめ③競馬の血統学 サラブレッドの進化と限界
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サラブレッドの三大始祖に始まり、現代まで100年以上の歴史を誇るサラブレッドの世界。この深淵なる歴史を振り返りたいという「本格派」の1冊がこちらの本になります。
競馬の血統を歴史とともに振り返るため、過去の世界で繰り返された過ちや、日本競馬でも起こりうる危険性などに警鐘を鳴らしつつ、これからの馬産の方向性を考えるのに最適な一冊となります。
血統を直接馬券予想に結び付けるような本ではありませんが、血統の歴史を知ることができる一冊。この本を読めば、競馬における血統の重要性に気づき、改めて本格的に血統の勉強をしたくなるでしょう。
この解説だけでは難しい本に思えるかもしれません。実際に過去の馬名など、馴染みのない単語は出てきますが、血統理論の部分は難しい専門用語をできるだけ使わずに解説していますので、比較的読みやすい本かと思います。
血統知識はどこまで競馬予想に使えるか
競馬を予想する、楽しむために血統も必要といわれますが、では実際にどのように競馬予想に活用できるのか。ここを理解しておかないと、せっかくの血統知識も無駄になります。
血統が競馬予想にどの程度利用できるのか?どのように活用するのかを中心に解説していきましょう。
血統は絶対的なファクターではない
血統知識を競馬予想に活用する場合、まず確認しておきたいのが、血統は絶対的なファクターではないということです。
競馬予想には、近走の成績やローテーション、これまでの脚質に騎手との相性、さらに距離適性に馬場適正などなど、いろいろな要素を検討する必要があります。こうした要素のひとつとして血統が存在します。
どれだけ深く血統理論を学んだとしても、血統理論だけで馬券を予想してもまず的中率は上がりません。これまで競馬予想で活用していたデータに、さらに血統理論を付け加えることで的中率が上がるはずですので、これまでのスタンスは維持しておく必要があります。
穴馬探し&人気馬評価の参考データとして活用
血統理論はひとつのファクターであることを理解したうえで、実際の予想に活用するパターンを考えてみましょう。
例えば人気馬の評価材料のひとつとして活用できるのが血統です。競馬における人気は、多くの競馬ファンの投票により決定しています。多くのファンが「勝つ」と思った馬に投票し、その結果人気が決まります。
つまり「人気があるから強い」のではなく、多くの競馬ファンが「強いと思っている」のが人気馬です。多くの競馬ファンが予想を間違えていれば、人気の馬がアッサリ負けるということもあるわけで、こうした危険な人気馬を消す材料のひとつとして血統が役立つケースがあります。
例えば長距離レースで長距離血統の馬が人気になっていたとしましょう。しかしその長距離レースを予想していると、逃げる馬が見当たらず、スローペースが予想されたとしましょう。いかに長距離レースといえども、スローペースになると最後の直線で瞬発力勝負になることがままあります。
こうなると強いのは長距離血統よりも瞬発力に長けた血統。人気の長距離馬を消す材料となります。
同じように、いろいろな要素でレースを予想する中で、血統的にはそのレースに合っているのに人気になっていない馬を見つけるなど、人気の盲点となっている人気薄の馬を狙うこともできるようになります。
本だけではない!血統を勉強する方法
血統の勉強はしてみたいものの、本を買って読むほどではないという方もいらっしゃるかと思います。そういった方には本以外のメディアから情報を得て勉強することをおすすめします。
ただし、本格的に勉強をするのであれば、やはり本を買って手元に置いておくのがおすすめ。より本格的な内容でもありますし、気になることがあったらすぐにページをめくれるのは大きなメリットです。
本による勉強ほど本格的ではないものの、十分血統知識を増やせる勉強方法をご紹介しましょう。
【Webサイト】有益な情報がたくさん見つかる
情報を入手するといえば、まずはインターネットです。インターネット上にも競馬の血統に関する情報は多く、手軽に有益な情報を入手できるツールといえます。
ブログサイトなどを探すと、単なる血統情報だけではなく、血統に関する深い考察を行っているブログサイトなどもあり、血統面で気になる部分があれば、Web検索するのも一つの方法です。
Webサイトを活用して血統の勉強をするメリットは、気になる血統をピンポイントで検索することができること。また、最新の情報に出会えることもメリットです。本で勉強するのは非常に有効な勉強方法ですが、時間とともに情報が古くなるというデメリットがあります。
一方Webサイトで血統を勉強するデメリットは、記載されている情報の真偽が確認できないということです。血統理論にはいろいろな方のいろいろな考え方があります。確実な正解というのは定義が難しい分野です。
つまりそれだけ真偽不確かな情報も多いということ。サイトの情報を鵜呑みにしてしまうと、間違った情報が身についてしまうことがあるので気をつけましょう。
ブログサイトで血統に関する情報を調べるのであれば、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください
【スマホアプリ】気になった時にサクッと検索
Webサイト以上に手軽に使えるのがスマホアプリです。スマホアプリで、競馬の血統を直接勉強できるアプリがあるわけではありませんが、血統情報を入手できるアプリはいろいろな種類があります。
こうした血統情報が入手できるアプリがあれば、PCがなくてもスマホで手軽に調べることができ非常に便利です。特に競馬の検討をしている週末など、すぐに知りたい情報があるときは、わざわざPCを立ち上げる必要がありませんのでおすすめです。
スマホアプリでも、血統情報に普段から接していることで、徐々に血統に関する知識が身につくでしょう。スマホアプリのメリットはこうした手軽さ、デメリットは細かい血統理論までは勉強ができないことでしょう。
血統を学べる、血統を調べられるアプリに関しては以下の記事で詳しく解説しています。
まとめ
競馬で走っている馬はサラブレッドという品種であり、サラブレッドはサラブレッド同士の配合でしか生まれません。競馬の血統を遡るとわずか3頭の馬に行き当たります。この3頭を競馬の三大始祖と呼び、世界中の競走馬は、すべてこの3頭の子孫ということになります。
世界中で多くの馬産者が試行錯誤を繰り返し、いろいろな血統を試した結果、現代の競走馬が誕生しています。
この歴史を考えると、競馬において血統は非常に重要なもの。この要素を抜きにして競馬の予想をすること自体難しいといわざるを得ません。
これまであまり血統を気にしていなかった方は、今後血統も検討することで、必ず競馬予想の成績は向上するはずです。馬券の的中率を上げるためにも、血統の勉強をしていきましょう。